Philosophy こだわり

飽くなき技と美への探求。
ものづくりの根底に脈々と流れ、初代より受け継がれる龍村美術織物の孤高の精神。

至高の技と美

「独創」と「復元」そして「美的感覚」、これら三要素は初代平藏より連綿と受け継がれた当社の基本精神です。
織物における「美術織物」という新しい分野を確立した当社のこだわりをご紹介いたします。

Originality 唯一無二の独創性

「織の美」。当社の織物の特長は、緻密でありながら大胆さを兼ね備えた美的表現にあります。
たとえば初代は、従来の帯にはない立体感と色彩にこだわり、糸の性質を利用することで文様を立体的に現しました。帯に奥行きと彩りを加えた「高浪織」と、印刷の原理を応用し写実的な文様を織り出すことに成功した「機械によるゴブラン織」を開発し、世間の注目を集めました。

龍村美術織物といえば、正倉院裂や名物裂の復元をいちばんに思い浮かべる方も少なくないと思われますが、それ以外にも、常に唯一無二の独創性が発揮された美術織物を生み出しているのです。

Fabric 圧倒的な「織りの総合力」が成し得る復元

古代裂復元の第一人者として広く知られた初代は、名物裂、上代裂、コプト裂など様々な織物の研究と復元に心血を注ぎました。その結果、大正12(1923)年、画家の黒田清輝、東京美術学校(現東京藝術大学)の正木直彦校長らが設立した「織寳(しょくほう)会」の依頼により、名物裂70種の復元に成功しました。以後、その実直な研究姿勢は四代にいたるまで受け継がれ、当社の精神の根底に流れつづけています。

古の織物を原料から徹底的に研究して得た知識、あらゆる技法を知り尽くして得た技術。まさに復元は織の総合力無くして有り得ないのです。

sense 枠にとらわれない美的感覚

当社の美術織物は、時を経ても決して色あせることのない斬新かつ独創的な意匠が特徴です。

思わず目を奪われる艶やかな色合い、華やかに彩られた立体的な表現、和洋問わず美的エッセンスを凝縮した独特な紋様など、一目見て「龍村美術織物」の作品と分かる感性に満ちあふれています。

美術織物というジャンルを確立し、それを高め続けてきた当社は、これからも常に世界に向け、その魅力を発信し続けます。